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2012年7月26日

立山縦走 4

 1時35分、下山開始。下りは速い。15分ほどで上を見上げると、かなり下山している。下山する自分とは逆に、盛んに登ってくる人たちがいる。剣御前か剣沢に泊まって剱岳を目指すのだろう。聞くと、雷鳥沢から2時間ぐらいかけて登ってきたという。1時間で雷鳥沢に下りるのは無理かな。
 下るにしたがって水音が大きく聞こえるようになる。左手の斜面の雪渓から水が流れて、道が小川になっている。
 ほとんど下りたなという辺りに、雪渓がある。レジャーシートを敷いて滑り降りたい気持ち。疲労を蓄積した足が滑るので、転ばないかとどきどきする。そのうちに、うまく足を滑らせておりるこつが分かってきて、楽に下りられるようになる。
 雪渓を抜けると、少し背の高い松の林の中を通って、雷鳥沢の川に出た。2時35分だ。ちょうど1時間で下りた。川の水に手を入れて、顔を洗う。冷たい。ついでに水をすくって飲んでみる。川を渡るのは、角材二本を束ねた橋だ。歩くとちょっとしなるのでスリリングだ。雪の壁を少し登った向こうが雷鳥沢キャンプ場だった。結構テントが張られている。
 さて、その向こうを見て、ちょっと唖然とする。長い石段が続いている。これを登るのかと思うとちょっと気持ちが重くなる。あと1時間で室堂に着けるのだろうか。
 10段上がって一休みのペースで、がんばって登る。先を歩いている年配の二人連れが、先を譲ろうとされるが、追い越す気力がないので断る。雷鳥沢ヒュッテの辺りに花畑がある。ちょうど石段を登り切った辺りが、地獄谷の展望台になっていた。二人連れはそこで休憩するようなので、先を行く。雷鳥荘に着いたらちょっとほっとした。雷鳥荘の玄関付近に立っている人に、宿の人が声をかけたのを聞くと、富山市の広田小学校の先生らしい。みくりが池の方向から小学生の一団が歩いてくるのが見えた。疲れ切った感じで元気いっぱいの小学生と出会うのは、ちょっとつらいものがある。
 みくりが池温泉を過ぎて、池の畔には、3時20分頃に着いた。室堂ターミナルが近づいてきた。ほっとする。
 行きと同じく玉殿の湧水を飲む。3時半室堂ターミナルに到着。結果的には予定通りだった。
 トイレで、サポーターを外し、シャツを着替える。
 4時のバスだが、改札に並んでいる乗客は誰もいない。ソフトクリームを買って待合室で食べる。3時50分、そろそろ改札に並ぶか。と思って行くと、すでに長い列ができていた。こりゃやばい、帰りは補助席かと思ったが、改札をすると、意外と乗客は少なくて、全員普通席に座れた。改札のお姉さんが、「44名で出発です。」と運転手に声をかけていた。
 バスの中では、ほとんど寝ていた。順調に美女平に着くと、10分でケーブルに接続して、5時過ぎには立山駅に着いていた。
 一日、よく歩いたものだ。それにしても、天候にも守られて、順調だった。足にかなり疲労感があるが、膝や腰の方は大丈夫そうだ。ゆっくりと家に向かう。

投稿者:at Sushiat 17:25 | 日記 | コメント(0)

立山縦走 3

 朝から盛んにヘリコプターが飛んでいる。山の景色に溶け込んで、なかなか目で追うことが難しいが、天狗平あたりから、剣御前の小屋のあたりに向けて飛んでいる。山小屋の物資運搬かと思いきや、なにやら建設資材のようなものを運んでいる。
 11時、大汝山到着。しっかりとした小屋があって、その右手に、少し上がったところに、頂上の標識がある。ふと見ると、室堂の向こう側、大日岳のあたりに雲がかかって来つつある。
 大汝を過ぎると、道は下りになる。その先に、稜線伝いのなだらかな道が見える。そのさらに向こうが真砂岳だろうか。なだらかな道を見て思いだした。初めてここへ来たのは、小学校1年生の時だ。父と、祖父と、一の越の山荘に泊まり、午前3時頃から雄山に登って日の出を見て、その後、ここに歩いてきたのだった。あのなだらかなあたりで、休憩をして、お餅を食べた記憶がある。
 12時、真砂岳の麓に着く。登頂せずに、麓をかすめて別山の方に抜ける道がある。体力的に自信がないので、その道を行くことにする。この先、どんどん下って、ぐぐっと登ったところにあるのが別山だろう。見た感じ、かなりの登りである。
 だいたい出会うのは、お年を召した方々である。その中で、赤いシャツを着た若者が、前方に見えた。時々写真を撮りながら、ゆっくりと別山への坂を登っていく様子なので、それを目標にがんばって登る。
 12時45分、何となく頂上が近づいてきた気がする。中高年登山者グループが休憩していて、歩き出す感じだ。そこに、平らな岩があるので、彼らが立ち上がるのを待って、休憩する。うす紫色の袋状の花がきれいに咲いている。空には飛行機雲がきれいに糸を引いている。ハイチューを1つ食べて、中高年グループの後を追う。
 12時55分、別山山頂に到着。祠がある。長野県側を向いて、左手に剱岳がきれいに見える。正面側に少し盛り上がった山が見える。
 山頂付近はかなり広く、残雪の一部が溶けて、池のようなものができている。剱岳がよく見える方に歩いてみると、左手の山陰に剣御前小屋が見えた。この山を下りたら、今日の目的地だ。そんなに空腹も覚えないが、おにぎりを一つ食べて休憩することにする。剱岳に、西の方から次第に雲がかかっていく様子が美しい。
 1時10分、下山開始。しばらく行くと、はい松の間の細い道を抜けるところがある。昔の記憶がよみがえる。そうだ、こんなところを抜けた覚えがある。別山乗越の辺りで、ちょっと暑さを感じて、服の袖をまくろうとした時に、服の色がブルーだったことに気づく。昨日、着る服を用意する時からずっと、グレーのシャツのつもりでいた。よほど登ることに夢中だったのだろう
 1時20分、真下に剣御前小屋が見えた。増築工事をしているようで、小屋の前の広場に、たくさんの角材が並んでいる。これを今朝から盛んに上げていたのだろう。
 1時25分、小屋に到着。たくさんの人たちがいる。トイレに入って、ちょっと休憩。このあとはひたすら雷鳥沢へ下山することになる。

投稿者:at Sushiat 13:30 | 日記 | コメント(0)

立山縦走 2

 高原バスに乗ってまず感じたのは、日差しの強さだ。窓際の席を取ったので、強烈だった。また、右側の席を取ったので、滝見台では、称名の滝が見えなかった。
 8時20分、室堂着。トイレで膝サポーターをつけて、登山準備完了。
 階段を上って、地上に出る。室堂ターミナルは、3階建て?で、バスが到着するのは2階である。2階は、黒部湖へ向かうバスの改札にもなっている。3階が、レストランや売店で、屋上が、登山道につながっている。
 まずは、玉殿の湧水を飲んで元気をつける。さあ、歩き出すぞ。
 歩き出して気づいたのは、高山植物がきれいなこと。しかし、写真を撮ろうとしたら、カメラがうまく焦点を合わせてくれなくて困った。
 一の越へ向かう。目の前に、小学生の大きな団体がいる。これと調子を合わせて歩いていたら、予定が大幅に狂う。道が広めのところで先へ行かせてもらうが、雪渓はそういうわけにもいかず、のろのろになる。一般登山者の誰かが小学生に声をかけて、富山市の堀川小学校の団体と分かる。一の越への最後の雪渓にさしかかる頃に、団体の前に出ることができた。
 一の越には、9時20分頃到着。周辺の山の景色がすごくいい。しかし、富士山は雲の彼方で見えない。一の越にもどこかの学校の団体がいた。見上げると、別の学校の団体が雄山に向かって登山している。かと思えば、高校生登山部らしき団体もいくつか見られる。ちょっと休憩して、ハイチューを1つ食べて、登山再開。
 先を行くのは、砺波市の出町小学校だった。元気が余っている男の子たちと、慎重に登る女の子たちの組み合わせがおもしろい。付き添いの先生は、あまり若くなさそうな女性で、子どもたちに励まされながら登っている。三の越で休憩しているところを追い抜いた。地獄谷から漂ってくる硫黄のにおいが絶えずする。地獄谷周辺は、火山ガスが強く、今年は立ち入り禁止になっている。天気はいいが、風がかなり強い。
 雄山の山頂には、10時20分に到着。一等三角点で写真を撮っていたら、下山にかかる小規模な学校があった。声をかけてみると、富山市の舟峅小学校だった。30人の団体だという。
 社務所の売店に甘酒があったら飲みたい気分だったが、あいにくないので、そのまま先へ進む。雄山を少しくだったところで休憩。おにぎりを一つ食べる。黒部ダムが一部見えている。
 10時40分出発。大汝山を目指すが、こんなに下山するんだったっけ?どんどん下りていく感じ。ふと見ると、前方にぽこっと飛び出た山の上に人々が見える。振り返ると、雄山の山頂の祠の裏側が見えている。昔この道を歩いたんだなあと、記憶をたどりながら歩くが、思い出せない。

投稿者:at Sushiat 10:50 | 日記 | コメント(0)

立山縦走 1

 いよいよ出発。
 7時の始発ケーブルカーに乗ろうと考える。まさかとは思うが、シーズン真っ盛り、立山駅で混雑するかもしれない。ゆとりを見て、30分早く行動しようと考え、5時半に家を出る。途中のコンビニで、おにぎりとハイチューとティッシュを買う。
 予定通り、6時半に立山駅に着く。さすがに駅周辺の駐車場は満車。少し下りたところの駐車場に車を停める。準備を整えて、駅に向かう。
 ちょうど地鉄電車が来たので、川寄りの方の入り口から中に入ると、階段の上で待ち構えていた駅員さんに、チケット売り場は正面側の階段を下りたところだと告げられる。昔からそうだったかな。と思いながら階段を下りて、びっくり。チケットを買うのに20mほどの列ができていた。
 10分ほどかかって次は自分の番になった。カウンターは3つある。ところが、その2つを占めたおばさんたちが、要領を得ない。いちいち外にいる仲間にお伺いを立てるが、仲間たちはおしゃべりに夢中で応えない。ようやく終わったかと思ったら、仲間の一人がやってきて、チケットの追加か変更かを言い出す。時間にすれば、5分ほどのことなのだが、うんざりする。始発のケーブルは無理で、次発の7時10分のケーブルになる。まあ、美女平からのバスは、ケーブルが着くたびに増発するから問題ではない。
 チケットを買って、改札前の列に並ぶ。まもなく7時発のケーブルの改札があって、列が進む。おばさんグループは、わたしの後ろに並んでいる。相変わらずうるさい。どうやら、何人かは、7時20分のケーブルになったらしい。
 7時10分のケーブルの改札が始まると、おばさんグループは、前に並んでいた別のおばさんに声をかけられて、ぞろぞろと前のおばさんのところに割り込んでいった。そのうち一人は、7時20分の電車だと駅員さんに指摘されて、次発の列に戻っていった。
 ケーブルカーは、120人収容で、7分間の乗車である。揺れも全くないから、座っていく必要がない。そう考えたら、のんびりと構えられる。
 美女平に着くと、すでに先発のケーブルの人たちがバスに乗り込んでいて、7時20分頃には、次のバスが出るらしかった。室堂まで行く人と途中で下りる人と、列が分けられている。案外早く改札が行われ、さっと乗り込むことができた。このバスは、補助席も含めて、全員着席を確認して発車する。
 立山駅ではちょっと焦ったけれど、この調子だと、のんびりと登山を楽しめそうだ。

投稿者:at Sushiat 07:30 | 日記 | コメント(0)

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