<< 2007/11 | メイン | 2008/01 >>
2007 年12 月31 日

バンプ・オブ・チキンの曲に「プラネタリウム」というのが2

ついこのあいだフジの目覚ましテレビで子供の名前が最近変だという特集をしていて、仕事にいかなくてはならなかったので最初のところしか見ていないのだが、女性レポーターと女の子が映り、レポーターがフリップに書かれた名前を読む。「世凪」とある。レポーターは「よたこ?」と読んでいた。「せな」だという。どっちもどっちという気がする。「凪」の漢字は使わないで正解だったかも、あんまり使わない字だよ。アイルトン・セナが好きなのかもしれないが、セナって姓(苗字)ではないの。女の子につけるのはどうなの。「世」は「よ」とも読むからね。「凪」を「な」って読ませる切り方は無理があるのではないか。学校で「たこ」とか呼ばれるイヤだろうなとか、いろいろなことを思ったわけです。

自分はもう子供の名付けは過ぎたことですが、これから子供をつくり、名前を付ける人に読んでもらいたいと思って書き出したわけです。と言うのは、天文屋さんはなんか罠に落ちやすいのではないかと思ったのですよ。「日」と「月」で「美しい」から「明美」と書いて「コロナ」と読ませる、なんて言うのを周りから聞いたことが実際ありますから(笑)。いや「望(のぞみ)」・「朔太郎(さくたろう)」は良い名前です。意味も満月・新月になっているし。「美星」もとても良い。「統(すばる)」もあまり読める人が今はいないだろうけど歴史的にも良い名前だ。昴という漢字よりずっと良いし、昴という漢字が使えなくて昂という似た字を付けた人よりずっとずっと良い。北斗も七星も好きな名前です。このあいだ「美月」というのを見て(みずき)か良い名前だな、と思ったら「みる」だった。(「る」? ルナのる? 読まないよ!)。いや、瑠奈も真理奈も自分は許容範囲ですよ。では、「樹陽太(じゅぴた)」はどう? 許容範囲ですか? これがつまり罠なわけです。

神々の中の王、ジュピター。木星だから「樹」は決まりだ。ピは太陽の陽で「ぴ」。男の子で「太」。逆から読むと「太陽樹」。素晴らしい。というわけで誰にも正しく読んでもらえない名前が完成する。漢字がついてれば名前に見えるのか? ジュピターと片仮名にしておけば少なくとも正確に読んでもらえるのに。良い名前と思うのだったら親が自分でつけてみればいいのに。少なくとも頭の中でシミュレーションして入園から入社までやってみて欲しい。

もちろん、日本には外来語に当て字したり、当てはめたりして新しい概念を取り入れてきた当て字文化があります。亜米利加とか自由とか民主主義とか電子頭脳とか。漢字が入った頃も卑弥呼とか倭国とか当て字されて使い始めたわけだけど、卑とか倭には、いやしいとかちいさいとかの意味もある。つまりバカにされていたわけだ。卑弥子や倭多瑠とか子供の名前にはちょっと考えたほうがいいのではないか。妃美子、渡じゃ面白くないってことか。実際、一発で読めたら負けだとか思ってる人も多いらしい。「DQNネーム子供の名前あー勘違い」というサイトを一度見てみるとよろしい。まさに驚愕、爆笑、憤慨の名前が紹介されている。

ランキングがある。1位は「腸(ひろし)(男)」、2位「亜菜瑠(あなる)(女)」、8位「黄熊(ぷう)(男)」、9位「爆走蛇亜(ばくそうじゃあ)(男)」、「吾郎(ごろう)(女)」(この子のエピソードは悲しくて泣けます)などなど。
http://dqname.jp/index.php?md=about

投稿者:ヒゲキタ
at 11 :37 | 日記 | コメント(1 ) | トラックバック(0 )

バンプ・オブ・チキンの曲に「プラネタリウム」というのが

バンプ・オブ・チキンの曲に「プラネタリウム」というのがある。手作りプラネタリウムを作って実在しない星の穴を開けて恥ずかしい名前をつけた といった内容の歌である。ここで、いつもなら「手作りプラネタリウム」というところで書くのだが、今回はこの「恥ずかしい名前」について書くことにする。恥ずかしい名前ってなんだ? この曲の場合は好きな女の子の名前だろうと推定できるわけだが、世の中には実際に恥ずかしい名前を我が子につけてしまう親が存在する。「恥子(さとこ)」とかね。

聡のつもりで恥と届けてしまう親は恥ずかしいし、子どもがかわいそうだ。役所、教えてやれよ。お役所は例の「悪魔くん騒動」以後、逆ギレ訴訟を恐れ、人名漢字を増やして自己責任で済ましているようだ。でもこの人名漢字は「常用平易」なだけで選ばれていて、人名にふさわしいかは考慮されていない。「糞」とか「屍」とか「呪」なんかもはいっている。それに、読み方の基準はないらしい。つまり「太郎」と書いて「はなこ」と読ませてもいいらしい。名前というのは親が子供のことを思ってつけるものなのだが、親の趣味や思い入れ、教養・常識が反映され、子供に選択権はまったくない。親が子供を呼ぶ時だけでなく、学校や社会に出てからは他人も使うものである。難読漢字や当て字の外来語や流行だけでつけるのはまずいのではないか。

自分は名前が「満」なのだがあんまり気に入っている名前ではない。確かめてはいないが、チルチル・ミチルからつけたのではないかと思っている。母親は小さい頃は「みちる」と言っていたような気がする。学校を出て会社もやめた今では親以外はほとんど呼ばないのでたいしたことではないのだが。
自分の子供には「なぎ」と平仮名の名前をつけた。男だったら片仮名のナギになっていたはずである。娘ももう中学生なのだが、名前で苦労したことはあまり無いと思う。渚(なぎさ)ちゃん? と聞かれたりとか、半濁音が聞き取りづらいのか「なに?」と聞き返されたりするぐらいか。漢字だと、凪とか薙になるのだがあまり読めない漢字のようだ。喫茶店でマスターと名前の話しをしていて、メニューボードに凪と書いていたら後から来た客が「たこってなに?」と聞いていた。大笑い。
(長いので続く。というか、この日記3000字しかはいらないのね)


投稿者:ヒゲキタ
at 11 :33 | 日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

2007 年12 月24 日

惑星投影機

プラネタリウムという言葉はプラネット(惑星)とリウム(ルーム? 部屋とか建物)の合成なので、惑星が映らないとプラネタリウムではないと言われてしまう。
そこで惑星投影機を作らなければならないのだが、これが実機では歯車の塊のようなもので素人工作ではまったく歯がたたない。
学生プラネタリウムではXY軸でコントロールするタイプがあったように思うが、たいていは固定式の投影機を恒星球に同架するタイプだ。
まあ演出的にも手作りプラネタリウムで惑星の逆行を説明したりはしないので今日の星空の中で惑星の位置がわかれば充分だろう。
ピンホールプラネタリウムではもっと簡素に恒星球に惑星用の穴を開けて可動の鏡で位置をセットするタイプもある。キロスターは北極付近に木星・土星の穴をあけアルミの針金に小さな鏡をつけたものをくっつけてある。今年の冬は火星中接近の年なので土星(穴は土星の輪がついているのでガムテープで輪の部分を隠して)を火星として投影している。ちなみに木星は今年の夏の投影で使った。穴には2本の細い針金を張ってあって木星の縞模様を表してある。的川さん2



投稿者:ヒゲキタ
at 10 :32 | 日記 | コメント(1 ) | トラックバック(0 )

2007 年12 月21 日

星空を分割するには

これは穴を開ける前にやっておくことなのだが、キロスターは1球式だ。もし今度2半球式で作るなら普通は赤道で分割するところを別の線で割っているかもしれない。
実際のプラネタリウムでも北恒星球とか呼ばれているが実は赤道で分割してあるわけではなく黄道で分割してあるらしい。そうしておくと黄道つまりは惑星棚がうまく配置できるようなのだ。
簡易プラネタリウムでは惑星棚は大抵付いてなくて、別投影か鏡で間に合わせているので黄道分割は意味がない。では銀河中心線や地平線で分割したらどうなるか。
地平線分割とはつまり夏と冬の2種類の恒星球を作り、固定式で日周運動は無しということ。投影は楽そうだが回らないのではあんまりおもしろくないか。
銀河中心線で分割すると日周軸の取り付け、回転機構は難しくなるが、2半球の隙間に天の川投影装置を組み込めるのではないかと思う。リアルな天の川が投影できるかもしれない。
自分が作る手作りプラネタリウムなのだから、設計も自由だ。どこか知らない遥か宇宙のかなたの惑星から見える、地球とは全然違った星空なんてのも作っていいのである。誰も知らない星座や誰も知らない神話が解説されるプラネタリウム。いいと思いませんか。

的川さん



投稿者:ヒゲキタ
at 00 :07 | 日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

2007 年12 月13 日

マスコットキャラクターはキロちゃん

ついでにマスコットキャラクターはカラスの「キロちゃん」。からす座は昔から好きな星座で、20年前はメールマガジン(葉書の)「からす座通信」というのを出していたくらいです。ドームは黒いのでカラスのイメージで。
某お菓子のキャラに似ているのはたぶん偶然です。
キロちゃん



投稿者:ヒゲキタ
at 23 :31 | 日記 | コメント(3 ) | トラックバック(0 )

2007 年12 月11 日

正式名称「キロスター」

アルバイトでの相棒のロボットの名前はサエキ・R・幸子さん。名付け親は鉄工所の専務のお母さんだ。工場の機械やロボットに名前がつくのはよくあることらしい。坂口憲司が工場の人たちにトモコにさわるな! と怒られる缶コーヒーのCMがありました。
プラネタリウムの投影機にはかっこいい名前がついたものがあります。Qスター、デジスター、ジェミニスター、ケイロン、ヘリオス、ジュピターなどなど。ヒゲキタの投影機は25年も使っているのに名前がありませんでした。たまに自嘲気味にキロスターとか呼んでいました。メガスターの1000分の1の星しか映らないのでキロだと。でもレンズ式とピンホール式の星の数を比べてもあんまり意味ないと悟りました。目で見える星は全部映るし、自分でも満足いく星空なのですから、別にヒゲ、いや卑下することはないなと。
そこで正式に「キロスター」と命名しました。ドームにもでかくロゴをいれようかと思います。

先月北陸スバル金沢さんでよんでもらいましたが、来月に富山スバルでやることになりました。また一歩野望に近づいた!

投稿者:ヒゲキタ
at 07 :00 | 日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

2007 年12 月7 日

プラネタリウム小さな展示館

プラネタリウムの歴史や構造を知るには「地上に星空を」裳華房(しょうかぼう・ポピュラーサイエンス)伊東昌市著 という本が詳しく、加藤直之のイラストもいいのですが、ピンホールプラネタリウムなどのローテクプラネタリウムには、本物のプラネタリウムよりも、おもちゃプラネタリウムに採用されている技術が非常に役にたつことがあります。
「プラネタリウム小さな展示館」はマイスターで小さなプラネタリウムの魅力に目覚めた方が本物は買えないがおもちゃなら買えるとコレクションした40台もの小さなプラネタリウムが展示してあります。ただ集めるだけではなく、分解・再組立してレストアして展示してあるのです。投影用ドームまで自作してあります。
一度実際に展示館に行って、さわってみたいものです。

投稿者:ヒゲキタ
at 07 :55 | 日記 | コメント(7 ) | トラックバック(0 )

2007 年12 月6 日

虚数の呼び声

いつもは手作りプラネタリウムについて書いているのですが、今日はあるSF作品について思い付いたアイデアを書いてみます。この作品は5年くらい前のものでシリーズはまだ続いていますが、単行本にはなっていないので、知らない人には、この文章はまったく意味不明のものになるとおもいます。
出張プラネタリウムのお申し込みはリンク先にある過去日記の料金についてなどをご覧ください。


「虚数の呼び声」

スタージョンの法則にあるように、いや、それ以上に検索知能が自由連想検索してくる情報は99.999パーセントがクズだった。駄洒落やら、でまかせ理論、無駄口、たわごと、インチキ機械がそのほとんど。踊る浜茶屋、スカッド爽やか、ロボットみはらがわ。しかし、100万件に一件ぐらいはとんでもない発見があった。
πとeと虚数の美しい数式 から生まれた虚数発電機は無限のエネルギーを人類にもたらした。
数学定理 から開発された超高速演算素子ピタゴラスイッチ。
伊代はまだ重力だから から発明された反重力エンジンは宇宙への道をひらいた。
ゴミの山から一粒の宝石を見つけるため、科学研究士達は今日も駄洒落と格闘するのだった。
うなるコンピュータ。流れる汗。増えるワカメ。

数学的表現でしかない重心にそんなものがあるとは。しかし虚数発電機の例もある。
特異点理論を検証するべく、観測衛星「つむじ」が太陽系共通重心へ向かっていた。共通重心は木星と土星の位置関係により、何年か太陽光球面内に入ってしまう。今回の観測ウインドウを逃すと次は10年後だ。刻々とせまるタイムリミット。遅れるスケジュール。削られる予算。徹夜の続く科学者。風呂にも入れないエンジニア達。増え続けるワカメ。

特異点観測衛星からの通信が途絶えたころ。地球外知性信号解析チーム「黄色倭人」はシリウスの過去データから有意信号を発見する。しかし、それはさっき行方不明になったばかりの衛星つむじからのレーザー信号だった。衛星搭載の世界標準映像デバイス5代目初音みくが映る。「…ワカメでセンサーが見えな…」

こうして特異点ジャンプ航法が発見されるのだが、惑星質量が小さい星系や巨星系ではジャンプポイントが光球面の内側にあって神の目の小さな塵みたいになってたり、太陽系のように数年間使えなかったり、100年に一度の惑星直列にしか使えないポイントがあったりと、バラエティに富んでいる。基本的に恒星に近い所にあるので派手で危険がいっぱいの描写が可能だが、他のコラプサージャンプ系の航法と似てくるのが難点だ。袋小路ポイントは宇宙の墓場サルガッソ宙域。超繁殖した海草に宇宙船が飲み込まれていくのだった。<終>

要点は1つで、つむじの場所です。
原作や作者、物理法則やファンを愚弄するつもりはありません。不快に思われたらゴメンなさい。
読まれた方はぜひ、コメントをお願いします。

投稿者:ヒゲキタ
at 23 :20 | 日記 | コメント(3 ) | トラックバック(0 )

2007 年12 月3 日

めざせ 世界制覇

学生が自作しているQスターというレンズ式プラネタリウムを紹介しましたが、もう1台、学生がレンズ式プラネタリウムを設計製作しているのをインターネットで発見しました。どちらも工学系の学生です。ヒゲキタが偉いなと思うのは大平さんのメガスターという高峰を目の前にしてひるむことなく登り始めたことです。メガスターははるかに高く、大平さんは今も走り続けています。それに挑戦するという彼らのスピリットに感動します。五藤光学のケイロンというプラネタリウムは1000万個の恒星を写しだす最新式の投影機です。次はギガスターという話もありますが、数を競うのはもう限界です。見えないのですから。次の目標はクオリティか立体表示かなと思います。大平さんや彼らがプラネタリウムのブレイクスルーを果たすのを期待してます。
ヒゲキタはどうするかというと、恒星数を増やすことはもうしません。あきらめというのではなく6等星で充分満足しています。工学技術もないですが。肉眼で見えている星はすべて映せるのですから後はどうやって観客を楽しませるかということに絞っていきます。観客の子供達や大人達の感嘆や歓声を聞くとできそうな気がしてきます。メガスターの1000分の1しか星は映らないキロスターですが、目指せ全国制覇。世界征服。セーラー服。
プラネタリウム内部長野1



投稿者:ヒゲキタ
at 20 :10 | 日記 | コメント(1 ) | トラックバック(0 )

<< 2007/11 | メイン | 2008/01 >>
このページのトップへ