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1983年06月11日

皆既日食

今から20年以上前のことなので気が引けるが、私の天文ライフで欠かせない現象なので..メモリアルとして掲載する。
(1983年6月11日、場所はインドネシア・ジャワ島ソロ市内)
ジャワ皆既日食
撮影データ:1983.6.11/5cm(f=700mm)屈折直焦点/ニコンF2ボディ
ネガカラーフィルム使用。(撮影時間や露出速度等は不詳)
↓ダイヤモンドリング↓(皆既の始まり直前と皆既終了直後に見られる)
ダイヤモンドリング
撮影データ:上の画像と同じ。
★この画像もそうだが、バックが真っ黒になってしまっているために、「皆既日食の時間帯は真っ暗になる?」と思い込んでしまいがちである。
☆実際には、空は真っ暗ではなく、夕暮れか満月時以上の明るさがある。望遠鏡で見ると青味の残る空に日食が見えている。
★皆既日食では月が完全に太陽を覆ってしまうので、普段は太陽が眩しすぎて見られないコロナが容易に観察できるようになる。
☆そのコロナは太陽周辺の明るい内部コロナと、それに続く外部コロナに区別される。(別々に見えるというのではない)

★この時のジャワ日食では、皆既時間が5分以上に及ぶ長時間で、比較的日本からも近く、大勢の人がインドネシアに出かけた。(自分もその1人だが..笑)
☆この5分間を無駄にしないため、写真用には直焦点撮影用望遠鏡と8ミリ映画撮影用カメラを持参したが、さらに内部コロナ観察用望遠鏡と外部コロナ観察用ファインダーを準備した。
観察風景
★私の荷物は殆ど器材で一杯になり、衣類等その他の携行品はカミさんに持ってもらった。1人では到底無理であった。(爆)
☆こうして皆既中は撮影しながら眼視観察も平行した。露出時間等の記録は回しっぱなしの8ミリカメラに任せ、撮影の度にシャッター速度を声に出して撮影した。何とも欲張りな計画であった。(笑)
★しかし、特に内部コロナ眼視観察用に中倍率望遠鏡を持参したのは正解だった。内部コロナは上の画像では明るすぎて細部が飛んでしまっているが、無数の髪の毛のような流線が太陽から放射されているのが観察できて壮観だった。
☆また、5cmファインダーで見る外部コロナは、周辺部へすーっと長く伸びてやがて空の青に溶けるように消えているのが印象的であった。
★コロナの色は強いて言えば「真珠色」写真ではとても表現し切れていないと思う。私の記憶の中にしか無い?脳裏に焼き付いている?
#まったく↑自信がないのでこうしてWebにも載せておこうと思う。
☆3分しか連続撮影できない8ミリによる撮影は、部分日食の始まりから皆既までは間欠撮影で1本。皆既時間は5分以上なので皆既直前から連続撮影で2本。皆既終了から部分日食終了までは、また間欠撮影で1本撮影した。
★(職場を休んでの海外観察行なので)残りの8ミリフィルムは、ジャワ日食旅行の撮影に使った。→帰国後編集し、日食編、観光編それぞれ30分程度の映画とした。
☆長くなってしまった..
【結論】「皆既日食は、一生にせめて一度は自分の目で見るべきもの」だと思う。
#日本で皆既日食は当分起こりませんが、世界のどこかで1,2年に一回程度は皆既日食が起こっています。

★これらの日食画像が、某出版社の道徳教科書に採用された。(確か小学校高学年「コロナのかがやき」だったと思う)

投稿者:Ken28at 10:25| 太陽系・月 | コメント(0) | トラックバック(0)

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