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2013年01月28日

再掲)樅の木星雲、馬頭星雲@高鷲

週末は諸々あって、しかも満月期と重なり星見は諦めた。↓一昨年10月下旬に撮影、公開した画像です↓

樅の木星雲は口径6cm程度の望遠鏡で見えるが、馬頭星雲はそうはいかず手強い。
2011年10月29日2時24分〜(7分露光×4枚コンポジット)/ペンタックスK-5(ISO1600,RAW)/ペンタックス105EDHF屈折直焦点(fl=700mm)/ビクセンSXD赤道儀+Nexguide自動追尾修正@岐阜県郡上市、高鷲スノーパーク
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投稿者:龍吉at 01:27| 星雲・星団 | コメント(2) | トラックバック(0)

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◆この記事へのコメント:

一幅の絵画を見るような見事な一枚です。人間の目にこの色彩を感じる能力があったなら夜空はいかほどに華やいだことでしょう。否、夜は心安らかに眠りにつけるよう無彩色が好ましいのかもしれませんね。不夜城の如き都会の夜は自然の摂理にかなっていません。夜は夜らしく暗くして眠りましょう。私たちはこっそり布団を抜け出しネオンやサーチライトに邪魔されることない夜空で星を見ましょう。

昨夜15センチF8アクロマートと機材一式を運び上げフリンジキラーフィルターを使ってみました。使用したアイピースはビクセンLV20、LV10、ペンタックスLX7、対象天体は満月、木星、オリオン星雲。

まず真ん丸の月をフィルター無しのLV20で観望。吉田拓郎の旅の宿よろしく「久しぶりだね月見るなんて♪」などとのぞいてみると眩しいことこの上なし。平面的な姿は満月のためで致し方なし。輪郭部分に違和感はないものの意識して見てみると、かすかではあるが青紫の縁取りとそれに重なるように黄色味がかった輪郭線が確認できます。しかし意識しなければ全く気になりません。次にこの20mmにフリンジキラーフィルターをねじ込み観望。第一印象は「黄砂の空」。月が黄色味がかった色に変わり少し減光した感じになりました。青紫のハロはほとんどわからなくなりました。黄色の輪郭線は全体が黄色っぽくなったのでやはりほとんどわからなくなりました。月面の地形は少し暗くなった分だけ見やすくなったような気がしますが特筆するほどの物ではありませんでした。引き続き10mm、7mmと倍率を上げるとフィルターの影響は大きくなるようですが、私的には何か気に入らない景色です。黄砂の空を通して見ているような印象で好きにはなれません。

木星は月に比べれば青ハロは強いですが見慣れているせいか気になるレベルではありません。写真撮影には写り込むのかも知れませんが眼視では脳が処理してしまう範囲だと思います。フィルターを装着するとやはり全体的に黄色味がかった印象に変わりはありませんが、月を見た時のような嫌悪感はありませんでした。木星本体はしっとりとした感じに、ガリレオ衛星はポチポチした感じからポツポツした感じになりました。こんな表現しか出来ず申し訳ありません。ペンタックスの7mmでは縞模様にでこぼこした感じが現れますがフィルターを装着するとわずかに模様のコントラストが高まるように思いました。

最後はオリオン座の大星雲です。これはいけませんでした。当然といえば当然ですがフィルターの作用で星雲が打ち消されてしまいました。

今回の試験で改めてsynta社製の15センチF8アクロマートの優秀さを実感しました。もともと滲みが少ない素晴らしい見え味の屈折鏡筒です。個人差はありますが私はこの望遠鏡を使用する限りこのフィルターは無くてもいいです。
特に月に関しては本来ある光から青い要素を人工的に取り除いた残りを見ているようで好感が持てませんでした。

何よりも私自身が天体観望に求めているものが何であるかに気付いたことが一番の収穫だったのかもしれません。本当は子供の頃初めて五島の6センチの天体望遠鏡を買ってもらい、クレーターに覆われた月面を、2本の縞がある木星を、小さな耳が付いたように見える土星を見た感動が懐かったんだと思います。だから多分フィルターなんて私には初めから必要なかったんですね。

今回購入したフリンジキラーフィルターは私の価値観では必要ありませんが写真撮影にアクロマートを使う方には有効かもしれません。

つたないレポートですが参考にしてください。

投稿者:西大井天文台: at 2013/01/28 12:15

早速、かつ、詳細なレポートをしてくださって有り難うございます。とても参考になりました。
自分は(仰るように写真用途には使えそうな気がしますが)おそらく買わないだろうと思います。
いえ、資金の目処が立たないからです。(笑)
自分の15cmF8鏡は、写真用途とするには不適と感じています。アクロマートであるという他に、
接眼部が貧弱というか精度が足りません。作りが雑で、再現性に乏し過ぎます。

ともあれ、観望会では、所有機材では20cmSCTよりも存在感がありますね。ただ、存在感で言うと、
今は手放してしまった25cmF6ニュートン反赤が一番でした。←観望会では、大きな脚立必須でした。
15cmF6鏡も水平方向になると、脚立必須ですね。背が低い子供は目が接眼部に届きません。
仰るように、自分がこのような屈折鏡を持つようになるとは夢のようです。今、考えてみると、
金沢でアクロマート屈折鏡筒を制作しておられたSさんの私設天文台で見せてもらった27cm?屈折と
ビクセンの架台に載っていた製品版20cm屈折(F6?F7?)が引き金になっていると思います。

投稿者:龍吉URL at 2013/01/28 22:36

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