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2022年12月25日

2022年を振り返る(5,6月)

2022年を振り返る(5,6月)※5月は「追記」です。
-----【6/18】電視観望@黒部 -----
6/21午前中は多少日差しあったものの終始雲越しで影のコントラスト無く太陽観察は断念。>6/18晩、黒部市吉田科学館で行われた定例観察会から。前半は雲多く野外観察できなかったが、後半、雲が切れ出し望遠鏡を準備して来て良かった。>今回、初めて533MCpを電視観望用として使ってみた。
↓りょうけん座の子持ち星雲M51↓

fl=500mm〜1000mm前後に533MCpを用いると名だたるメシエ天体が丁度程よい大きさになり重宝する。遊星用高感度CMOSカメラだともっと小さな、というかfl=300mmの小口径or望遠レンズ等で手軽に電視観望できそうだ。
【データ】2022年6月18日21時58分〜(20秒40枚)/ASI533MCp(-10℃,Gain480,Shutter20sec.FITS)/BKP200,F4反射+コマコレ(fl=800mm)/EQ6p赤道儀ステラショット制御放置追尾@黒部市吉田科学館
↓こと座の環状星雲M571↓

↓同、等倍像↓

このように小さな惑星状星雲は(fl=1000mm程度なら)それこそ惑星用CMOSカメラが適する。ただ、写野が狭い分、自動導入や導入補正の成功率は落ちる気がする。なるべく近くの天体を導入し、そこを起点に自動導入すれば問題はない。
【データ】2022年6月18日21時45分〜(15秒17枚)/ASI533MCp(−10℃,Gain480,Shutter15sec,FITs)/BKP200,F4反射+コマコレ(fl=800mm)/EQ6p赤道儀放置追尾@黒部市吉田科学館前
↓C/2017K2 PanSTARRS彗星↓

↓同、彗星付近トリミング↓

同彗星は徐々に増光しているようだが、目視観察するには口径とNakedEye(瞳孔を開いた目)=「経験と慣れ」が必要。暗い空の下で明るい彗星ならさほど問題はない。ただ、観望会では個人差が生じて一人一人が観察・納得するのに時間がかかる。こういう時、電視観望だと、生(なま)ではなくモニター画面越しとはいえ、誰の目にも比較的簡単に確認&納得できる。複数人で同時観察できるので、コロナ禍対策としても有効な手段。代わる代わる接眼鏡に目を近づけ(中には接眼レンズに目を当てて見る人も居る)ずに済むから。生の天体像で無い事だけが短所。
【データ】2022年6月18日21時39分〜(15秒14枚)/ASI533MCp(-10℃,Gain480,Shutter15sec.FITS)/BKP200,F4反射+コマコレ(fl=800mm)/EQ6p赤道儀ステラショット制御放置追尾@黒部市吉田科学館

↓ステラショット画面(撮影モード)↓

実際の電視観望では「撮影モード」ではなく「ライブビューモード」で行った。特に球状星団などは中心部の分離した星々がリアルに瞬いて見え、電視観望には最適だと思う。光害地でも星団の方は(星雲のように輝度の無い淡い部分を観るわけでないので)星雲よりも輝度が高い分観察し易い。
一般にはライブビューしながら同時撮影できるSharpCaptureを利用する人が多い。自分はステラショットの自動導入&導入補正で天体導入し、そのままライブビューモードへ移行するまでを一連の流れとしてお客さんに見せるようにしている。
-----【6/12】C/2017K2ほか -----
6/14北陸地方も梅雨入り宣言が出された。(ほぼ平年並み)朝から曇り空で昼過ぎから小雨がパラつく空模様となった。と、いうことで6月12日晩に撮影したC/2017K2(PanSTARRS彗星)↓画面上が北方向

南空に満月前の月齢13.1の月が煌々と空を明るくしていたが撮影を強行=画面全体が青白っぽくなってしまった。ダストテイル(彗星軌道付近の塵の尾)が北西?北方向?に出ているらしいがこの画像では判別不能。(-_-;)/核近傍のボヤっとした光芒は確認できる。
【データ】2022年6月12日23時42分〜(15秒42枚)/ASI535MCCp(-15℃,Gain480,Shutter15sec.FIT)/C11+0.75RC(fl=2100mm)/NJP赤道儀ステラショット制御&自動ガイド@自宅星見台HANA
↓5月は「追記」へどうぞ↓

-----【5/29】星出船長日面通過 -----
5/29,星出船長搭乗中のISS日面通過on太陽Hα+可視光像※各画像クリックで別窓拡大表示します※日面通過1分前まで雲に邪魔され、あまりに短時間のため太陽導入修正で手一杯。>結局、前日下見時のピントのままいきなりの本番で、ピントそのままにしておいて助かった。残念ながら迎撃ポイントを見誤り、センター外してしまったが、何とか捉えられたのはラッキーだった。/2824黒点は西縁に辛うじて残っていたが、明日は間違いなく裏へ隠れてしまうだろう。周縁の紅炎は小さいものばかりのようだった。
↓Hα全体像(カラー1)↓15h07m

↓可視光全体像(白黒)↓15h11m

↓Hα全体像(白黒)↓

↓Hα全体像(カラー2)↓

↓西側等倍(可視光白黒)↓

↓迎撃ポイントのスナップ↓

↓北東側等倍(Hα白黒)↓

↓北西側等倍(Hα白黒)↓

↓南東側等倍(Hα白黒)↓

↓南西側等倍(Hα白黒)↓

↓Registax画面(北東側)↓

↓同(北西側)↓

↓同(東側)↓

↓同(西側)↓

↓同(南東側)↓

↓同(南西側)↓

【データ】5/29;ISS日面通過/2021年5月29日15時7分35秒〜(24fps×20秒)/ASI178MM(Gain200,Gamma50,Shutter0.95ms,ROI2400x2200,SER)/LUNT60THa(fl=500mm)/P型赤道儀@小矢部市鴨島※ISS通過は15時7分42秒〜※
【データ】5/29可視光太陽像/2021年5月29日15時11分〜(24fps×20秒)/ASI178MM(Gain75,Gamma50,Shutter0.9ms,ROI2280x2080,SER)/対物D5フィルター付TS65mmセミアポ屈折(fl=500mm)/他は上と同じ
-----【5/15】カシオペヤ座新星 -----
5/15晩、黒部市吉田科学館で定例観察会から、その2
↓カシオペヤ座新星(V1405 Cas)↓178MM,5枚スタック文字入り

【データ】2021年5月15日20時49分〜(30秒5枚)/ASI178MM(Gain234,Gamma50,FIT)/TS65mmセミアポ屈折(fl=500mm)/EQ6赤道儀ASIair制御@黒部市吉田科学館前広場
↓カシオペヤ座新星(V1405 Cas)↓EOSkissM 文字入り

【データ】2021年5月15日21時37分〜(20秒15枚)/EOSkissM(HKIR,ISO3200,RAW-TIF)/WO-Star71(fl=350mm)/他は上と同じ
空が暗くなった時間帯のカシオペヤ座は生憎北極星の下、一番低いところを通過中。近くの家並みや立木が邪魔して観察不能。21時前、観察会も終わりになってようやくカシオペヤ先端の星が立木の間から見え始めた。もっと遅い深夜であれば高度も上がり観察し易くなる。
↓カシオペヤ座新星(V1405 Cas)↓ASI178mm,1枚撮り文字入り

【データ】M52,カシオペヤ座新星V1405Cas/2021年5月15日20時47分(30秒1枚)/ASI178MM(Gain270,Gamma50,JPG)/TS65mmセミアポ屈折(fl=500mm)/他は上と同じ
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<龍吉>!(^^)!観察会開始頃はカシオペヤ座の位置悪く電視観望の対象にならなかったのが残念。(^_-)-☆

<はな>=^_^=月、金星、水星、星出さん搭乗中のISS通過など、盛り沢山だったから無くても良かったニャー≡^・.・^≡

<ソラ>U.゚ω゚U1(水星以外は)いずれも肉眼で観察できたから、コロナ渦でも蜜にさえならなければ問題ないワン▽・。・▽
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投稿者:龍吉at 11:13| 彗星・流星 | コメント(0)

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