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2006年03月04日

歴史小説

 歴史小説が結構おもしろい。
 史実とフィクションの境目が微妙なところが歴史小説の味わいだと思う。
 
 さて、長い間積ん読になっていた本を思いついて読んだ。
 「小説 石田三成」童門冬二の作品だ。
 実はこの本、去年の春の廃品回収を手伝いに行っていて、ごみの山のすみっこにあった本である。同じ会社の文庫本で「真田幸村」というのももらってきたが、こちらはあまりおもしろくなかった。堂門冬二というと、歴史小説の第1人者である。毎日寝る前にちょこちょこと読んで、ようやく昨日読み終えたが、なかなかおもしろかった。
 関ヶ原の戦いに敗れて、とらわれの身となるところから始まって、それまでの歩みを振り返り、最後は、処刑されてあの世で秀吉と再会するという構成である。
 あの世で秀吉と語り合うなど、フィクションで締めくくるところが歴史小説の真骨頂というべきだろう。
 NHK大河ドラマでは、三成は秀吉の子供ということになっていたが、ここではそういう説は採っていない。
 賤ヶ岳7本槍に、もともとは三成も加わっていたのに、後世の歴史が葬り去ったというのは、なるほどなと思わされた。

 今、もう一つ、これまたけっこう古くから積ん読になっている「スパイゾルゲの真実」というのを読んでいるところだ。こちらは、NHK取材班によるノンフィクションである。
 

投稿者:at Sushiat 21:24| 日記