<< 前のエントリトップページ次のエントリ >>
2009年12月28日

ある小学校のワークシートに思う

 学力向上に先進的な取り組みをしていると噂の小学校のワークシートを見た。
 要は、どこかで一斉学習の時間を取って、みんながその時間は集中して学習(プリント学習)するということが大切なんだろうと思う。
 さて、プリントを見ていて気になったことがあった。
 2年生の書き方の教材に、「春すぎて 夏来にけらし 白たえの ころもほすてふ 天のかぐ山」という和歌が使われていた。古典に親しもうという気持ちは分かるが、なんか気になる。
 まず、「夏来にけらし」である。小学1年生から百人一首を覚えることに取り組んでいる学校だからなのだろうけれど、この歌をこの形で覚えるのは、どうもいただけない。「夏来たるらし」がいいなあ。
 次に、「白たえの」である。小学校2年生に現代仮名遣いとの混乱を避けたいという気持ちなのだろう。それは分かるのだが、「ころもほすてふ」とするのなら、「白たへの」にして欲しいなあ。
 次に、書き表し方である。ワークシートのマスの関係で、

 春すぎて夏来にけら
 し白たえの
 ころもほすてふ天の
 かぐ山

という書き方がされていた。百人一首の上の句下の句を意識して2段に
分けたのだろう。しかし、この歌は、2句切れの歌である。

 春すぎて夏来にけら
 し
 白たえのころもほす
 てふ天のかぐ山

意味の上では、このように分けて欲しかった。
 みさと村でも、子どもたちに百人一首に取り組ませている先生が居られるが、どこかでちょっと意味とか区切れとかに触れてあげることは出来ないものか。

投稿者:at Sushiat 21:25| 日記 | コメント(0)

◆この記事へのコメント:

※必須