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2010年01月06日

昔に帰る

 ひょんなことから、光村図書のホームページに、昔の教科書に載っていた教材のリストがあることを発見した。
 トピックスの中で取り上げられていたのは、「小さい白いにわとり」や「チックとタック」。どちらもなつかしい教材である。特に「小さい白いにわとり」は、小学校1年生の教材にもかかわらず、その語り口がいまだに思い出されるくらいである。また、「チックとタック」は、柱時計の小人が夜中に抜け出してきてつまみ食いをする話で、辛子を食べて翌朝「ヂックとダック」になるところがおもしろかったことを未だに覚えている。
 もっとも、「小さな白いにわとり」が忘れられないのは、初めて国語のテストというものをして、問題に答えるということが分からずに、ずっと物語に読みふけっていて、後ろの席の子がテストを集めに来て、あわてて答えたが30点だったという苦い思い出とセットになってのことである。あのときは、母親にあきれられるやら心配されるやらで、その後の小学校生活の暗黒面の先駆けになった。
 ついでに、中学校の教科書も取り上げられていたが、こっちのトピックスは、全く覚えのない教材だった。がっかりしていたら、昔の教科書のリストがあることが分かった。なつかしかった。
 それを見ていて気づいたこと。一昨年、子ども向けに古典の教材作りをする仕事に携わったが、その時に、徒然草と枕草子から取り上げた教材「堀池の僧正」「うつくしきもの」は、どちらも中学生時代に教科書に載っていた教材だったことである。そんなことはすっかり忘れていたが、心のどこかに強い記憶として残っていたのだろう。そう思うと、教科書教材というものは、すごいものである。
 リストには、本文が載っていなかったので、本を探して、もう一度原文に触れてみたいと思った。

投稿者:at Sushiat 06:55| 日記 | コメント(0)

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