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2008年01月14日

休日のドライブ

 せっかくの休日、気晴らしにどこかへ行こうと選んだのが、隣町の小高い山。
 昔々、万葉集に歌われたので有名な山である。山の上に、大きな梵鐘があり、だれでも自由に突くことができる。隣町は、銅器で有名な町だ。
 実は、一年前にも、ふと思い立って行ってみた。行ってみると、冬季は通行止めと書いてあった。しかし、通行止めのガードが、道路の片側にだけあるので、実のところ、通行できないことはない。行ってみた。ところが、あとカーブを2つ切ったら着くというところで、雪の深さに阻まれてあきらめて帰ってきたのだ。
 今日はと見ると、麓から見る限り雪がありそうにない。よし行こうと向かった。
 山道をしばらく登ると、通行止めの警告表示。1月4日から通行止めとのことである。しかし、昨年のこともあり、本当に登れないわけではあるまいと、そのまま向かうと、昨年と同じように、道路の半分に通行止めのガードが立っている。ちょっといやな感じだが、そのまま進むと、上から、黒っぽい車が来る。警備の人だったらいやだなとスピードを落としたが、よく見ると、どう見ても乗っているのはアベックである。そのまま通り過ごして、さらに道を行く。山の上に鐘つき堂が見えて、あと一つカーブを切ると到着というところで、自転車に乗った若者や散歩の老人に出会った。駐車場には、年配のご夫婦もおられて、通行止めを守らない人は他にもいることが分かった。
 何年ぶりかで鐘を突いた。いい音が辺りに響いた。かつて万葉の歌人が見たであろう、町と海との連なる風景が、冬空に映えてとても美しかった。
 ふと見ると、自転車の若者たちが、さらに山の向こうへと消えていくのが見えた。ちょっと行ってみるかと、そちらへ向かったが、こちらの道は、がっちりと鉄の扉で封鎖されていた。
 去年は、あきらめて山を下りたあと、万葉の歌人のお役所があったという歴史ある寺院を見に行ったのだが、修復工事中で、ほとんどの建物がカバーに被われていた。もう、カバーは外されているだろうと思っていったのだが、何のことはない。まだ工事中だった。
 大屋根を支える猿の彫刻というのがあるのだが、それを眺めて帰ろうと思ったら、礼服を着た人達の一団が来るのが見えた。ふと見ると、中央にいるのは、市長さんである。隣町と言うこともあるが、初めて生でお見かけした。テレビで見るとおりの柔らかな物腰の人だった。あわてて、今日は何の日なのかと、山門前の社務所にいる女性に聞くと、この寺の名物の大ろうそくの法要なのだそうである。どうぞ詣っていってくださいと勧められたが、長時間の読経や法話に付き合うのはごめんなので帰ってきた。
 それにしても、珍しい経験をした。
 ついでに、帰り道に何度か行ったことのあるラーメン屋(それは、我が町にも2件ほどある店の支店なのだが)の前を通ったら、店の名前が変わっていた。お腹もすいていたので入ってみたのだが、全く違う店になっていた。若い経営者ががんばっている雰囲気だった。先客は一人だけいたのだが、このおじさんの無遠慮なゲップには、ちょっと不愉快な気分だった。
 

投稿者:at Sushiat 17:01| 日記