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2010年07月30日

東北の旅 6 山田町へ

 遠野ふるさと村を後にして、海へ向かう。カッパ淵というのがちょっと気になったが、今回はあきらめる。
 地図では、来た道を戻って、さらに直進して、上善応寺というところで、広い道に左折することになっていたが、そこまでの道が、田園の中を行く感じで、すごく不安だった。道を曲がって、しばらく行って、「郷土人形民芸村」の看板が見えたときは、道があっていたとほっとした。
 その後は、ひたすら一本道とわかっているのだが、峠越えのすごい道だった。対向車が来たらどうしようかと不安になったが、結局対向車に出会うことはなかった。峠が近づくと、逆に片側2車線の立派な道になったのには驚いた。ちょうど峠のところに、工事の車両がいた。鳥の鳴き声がきれいだった。
 峠をひたすら下ると、釜石市だった。大きな通りに出会ったと思ったら、そこを左折する。そろそろガソリンが危なくなってきたので、給油する。1L135円なり。
 道なりに北上する感じで行くと、吉里吉里という地名が現れた。そんな名前の本があったなあと思ったが、どうということのない田舎町である。
 海に出た。吉里吉里海岸海水浴場というのが興味をそそったが、寄らすに直進する。浪板海岸、四十八坂海岸と続く。展望台のようなところがあったので停まってみる。見ると、崖下が海という感じである。洗濯板のような岩に波がはじける感じが美しい。この辺は河岸段丘なのだ。
 次の目的地の鯨と海の科学館に後一歩というところで、道の駅があった。山田町の名産品でおいしいものがあったら頂こうと入ってみたが、どうも思わしくない。海産物は、ここで買っても持ち帰るのに困るし、農産物は、「えっ、こんなものが名産なの?」と思いつつ、よく見ると、案の定、他から持ってきたものばかりで、これといったものが見当たらなかった。仕方がないので、牛乳を買って飲んだ。
 鯨と海の科学館は、入場料が600円というのはちょっと高いなと思ったが、なかなか見応えのある展示もあった。ゴンドウクジラの実物大の模型は迫力があった。セミクジラの骨格模型も、ナガスクジラのひげの実物見本も見応えがあった。
 さて、この旅の主目的である山田町である。印象は、漁港を中心とした町。小高い山を背にして、海に向かって広がった町という感じである。漁港では、魚のにおいがしていた。オランダ島海水浴場に観光船が出ているという。漁港を後にして幹線道路に戻ろうとしたときに気づいた。巨大な防波堤がそびえていた。家並みに隠れてわからないが、漁港と町並みを隔てるように防波堤がある。道路には、いざというときのテツのとびらが閉まるようになっている。
 ああ、津波にやられてきた町なんだなと改めて思った。
 自分のご先祖様が、明治の初めにここを出て、北海道に移住し、それが、父の代に富山に来た。ルーツになった町である。わずかな時間の滞在であったが、心に残る訪問だった。
 龍泉洞のホテルには、7時にチェックインすると言ってある。予定では、2時間半の行程である。今晩のために、大きめのスーパーで、お酒とおつまみを買い込んだ。

投稿者:at Sushiat 16:45| 日記 | コメント(0)

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