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2007年07月29日

正しいデータでウソをつく

塾長臨時代行デス。
昨日書いた温室効果ガスの比率とかペットボトルの回生率は個別では正しいデータなのに大局としては間違った結論へともっていかれた例です。
同じような話で農水省がこの前出した食料自給率で富山のデータは
カロリーベース 72%
金額ベース   75%

全国平均がカロリーベースで40%であるのに対してなんと優秀な。
さて、内訳を高い順から並べるとまず一番はコメで
コメ 270% ・・・ 100%を超えたデータになんの意味が・・・

自給率というのは常時の長短期の経営戦略に用いられるのはもちろん、災害・戦争などの有事に物流インフラが機能しない時に対しての戦略基礎データとなるべきなのにこんな統計を出していては意味がない!

そもそもモノカルチャーの耐障害性が低いことは歴史が十分証明しているのに自給率だけではそれが見えてこないのです(内訳はほとんど表に出てこない)

テレビや新聞をだらだら見ている人間には説明の必要がないということでバカにしているのだろうか。まあ、知ろうともしないのでしょうけど。

コメだけでは栄養失調になるので、蛋白・脂質源として豆もいいのだけれど、日本人は魚を食べるのに慣れている。富山では定置網を置くだけである程度獲れて楽です。
日本の国土の面積は世界で59番目ですが、排他的経済水域(EEZ)でいうと6位であり、狭い土地で農業に力を入れるか、水産物のほうに力を入れるかのバランスは問題となります。

さて、お魚さんはなにを食べているのでしょう。
大きい魚 → 小さい魚 → 動物プランクトン → 植物プランクトン
植物プランクトンは海中で豊富な水・ミネラル・二酸化炭素・太陽エネルギーを確保できます。が、陸水経由での栄養分が豊富だとさらにたくさん発生し、よい漁場を形成します。
陸水経由の栄養は主に腐葉土から来ますし、豊かな森がもたらしてくれるモノなのです。

さて、今回の結論は
健全な食糧自給率を目指すには、正確で適切な情報提供と豊かな森作りも必要なのだ。
です。

次回は さらに大きな魚である くじらさんについて書く予定。

投稿者:ながさきat 00:22| 日記 | コメント(0) | トラックバック(0)

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